カヘイハクでまなぶ #おうちで職場体験 貨幣博物館のおしごと
No.1 博物館ってどんなところ?
Currency Museum, Bank of Japan 2020.7
「博物館で働いてます」というと「展示室で座っている人?」と聞かれるのは、「博物館業界あるある」です。展示室で皆さんが安心して過ごせるよう、また展示資料が安全であるように、展示室で見守る監視(かんし)や警備(けいび)も博物館の大事な仕事の一つです。ただ「博物館の仕事」は、展示を見に来た皆さんの目に見えないところ、つまり「ウラ<裏>」での仕事がかなりの部分を占めます。
「日本のお金の歴史」をテーマとする貨幣博物館は、日本銀行金融研究所が運営している日本銀行の職場のひとつです。ここでは、そんな貨幣博物館の「博物館」としての特徴に注目して、みなさんにどんな仕事をしているのかご紹介していきます。
博物館って?
博物館とはどんなところでしょう?展示以外のイメージはありますか?
国の役所(文化庁)のホームページには
「博物館は,資料収集・保存,調査研究,展示,教育普及といった活動を一体的に行う施設であり,実物資料を通じて人々の学習活動を支援する施設としても,重要な役割を果たしています。」
とあります。なんだかちょっと難しいですね。
貨幣博物館に当てはめてみると?
貨幣博物館に当てはめてみましょう。貨幣博物館では、昔のお金に関する資料、特に「銭幣館(せんぺいかん)コレクション」という戦前に集められた昔のお金に関するたくさんの資料(コレクション)を大切に保管しています。
そういった昔の資料を永く後の時代に残すための仕事(=保存)がまずは重要になります。その上で、その資料の歴史的な意味などを調べて考える仕事(=調査研究)を行います。そして調べ、考えたことをもとに「展示」をします。皆さんが博物館に来たときに目にするのはこの「展示」になります。さらに、博物館で持っている多くの情報を、さまざまな形で皆さんに広く発信する活動(=教育普及)も行っています。
貨幣博物館では、歴史的な資料をたくさん持っているので、博物館の活動のうち、専門的な部分については、歴史を学んできた学芸員(がくげいいん)を中心に、博物館のスタッフ全員で日々考え、仕事をしています。次回以降、具体的に貨幣博物館ではどのような仕事をしているか、少しずつ見ていきましょう。
貨幣博物館展示室 博物館の表?そのウラは?
#おうちで職場体験
No.2 資料を永く残すために(展示室編①)
No.3 資料を永く残すために(展示室編②)
No.4 資料を永く残すために(収蔵庫編)