日本銀行金融研究所・情報技術研究センター(CITECS:Center for Information Technology Studies)は、本年4月に設立20周年を迎えます。これを記念して、3月6日(木)、「金融分野におけるセキュリティの潮流」をテーマとした情報セキュリティ・シンポジウムを開催いたしました。
この間、インターネットやスマートフォンなど情報通信技術の急速な普及を背景に、フィンテックと言われる金融サービスと情報通信技術を結びつけたさまざまな革新的な動きがみられています。また、近年では、AI技術の急速な進展が金融サービスに新たな可能性をもたらそうとしています。
一方、こうした変化に伴い、新たなセキュリティ面での課題も顕在化しています。CITECSでは、金融分野におけるセキュリティ面での課題への対応を研究面から支援すべく、さまざまな調査研究を行ってきました。本シンポジウムでは、金融分野における情報セキュリティ研究の20年を振り返るとともに、近年関心が高まっている、耐量子計算機暗号、AI、デジタル決済といったテーマについて講演と対談を行い、今後のセキュリティ対策について議論しました。