情報技術研究センターでは、7月11日(木)、「認知の脆弱性から人間をどう守るか~コグニティブ・セキュリティと法的課題の入門~」をテーマとして、情報セキュリティ・セミナーを開催しました。今回のセミナーは、法律の実務家(弁護士)にもご参加いただき、法的課題にも焦点をあてた特別企画との位置づけでした。
近年、金融分野において、人間の認知プロセスの限界や脆弱性を悪用した犯罪が増えています。実在する個人や組織を装うことで個人情報の窃取を試みるフィッシング攻撃や、特定の企業を狙って情報の窃取や破壊を試みる標的型攻撃はその典型例です。また、ソーシャル・ネットワーク・サービスを通じた投資詐欺や偽・誤情報の拡散により世論を操作する試みも社会問題化しています。こうしたなか、認知プロセスの脆弱性を悪用した情報攻撃から人間を守ることを目的とした「コグニティブ(認知)・セキュリティ」の研究への関心が高まっています。
本セミナーでは、このコグニティブ・セキュリティに焦点をあて、情報セキュリティや心理学、法律の専門家をお招きしてご講演いただきました。