金融研究 第30巻第1号 (2011年1月発行)

ワークショップ「国際財務報告基準(IFRS)と企業行動:IFRSアドプションのインパクト」の模様

 日本銀行金融研究所では、会計に関する研究の一環として、2010年7月2日、「国際財務報告基準(IFRS)と企業行動:IFRSアドプションのインパクト」をテーマにワークショップ(座長:徳賀芳弘・京都大学教授)を開催した。
2009年6月、金融庁の企業会計審議会から「我が国における国際会計基準の取扱いに関する意見書(中間報告)」が公表され、2012年にわが国におけるIFRSアドプションの是非を決定し、アドプションするとした場合には2015年または2016年からとするという方向性が示された。こうした状況を踏まえ、本ワークショップでは、会計学、会計実務、企業法務、企業分析、経済学を専門領域とする方々の参加を得て、IFRSの各基準に共通する特徴や個々の基準によって財務報告の各利害関係者が実務面を含めてどのような影響を受け、それが中長期的に企業行動やわが国企業の国際競争力等にどのような影響を及ぼし得るかを多面的に議論した。
 本稿では、本ワークショップにおける報告、コメント、全体討論および座長総括コメントの概要を紹介する。

キーワード:IFRS、IFRSアドプションの影響、企業行動、連単分離、原則主義、ストック重視


掲載論文等の内容や意見は、執筆者個人に属し、日本銀行あるいは金融研究所の公式見解を示すものではありません。

Copyright © 2011 Bank of Japan All Rights Reserved. 注意事項

ホーム