金融研究 第41巻第4号 (2022年10月発行)

2022年国際コンファランス「中央銀行の迎える新たな局面とフロンティア」議事要旨

日本銀行金融研究所は、5月25~27日に2022年国際コンファランスをオンライン形式で開催した。1983年の初回以降、今年で27回目の開催となった本コンファランスでは、「中央銀行の迎える新たな局面とフロンティア(New Dimensions and Frontiers in Central Banking)」をテーマに設定し、幅広いトピックについて議論を行った。
黒田東彦(日本銀行)の開会挨拶に続き、ケネス・S・ロゴフ教授(ハーバード大学)が中央銀行の独立性が直面する諸問題を取り上げた前川講演を、金融研究所海外顧問のカール・E・ウォルシュ(カリフォルニア大学サンタ・クルーズ校)が高進するインフレ問題について基調講演を行った。論文報告セッションでは、ヘズス・フェルナンデズ=ヴィラヴェルデ(ペンシルバニア大学)、アレクサンダー・ルートヴィヒ(ゲーテ大学フランクフルト校)、池田大輔(日本銀行)、ルカ・フォルナーロ(CREI兼ポンペウ・ファブラ大)が、経済的な格差、気候変動、デジタル通貨、経済のオートメーション化の4テーマを中央銀行の視点から検討した研究報告と討議を行った。若田部昌澄(日本銀行)を座長とする政策パネル討論では、ピエール=オリヴィエ・グランシャ(国際通貨基金)、ジェームス・ブラード(セントルイス連邦準備銀行)、フィリップ・R・レーン(欧州中央銀行)、ベンジャミン・E・ジョクノ(フィリピン中央銀行)がパネリストを務め、中央銀行が直面する課題を議論した。最後に、金融研究所海外顧問のアタナシオス・オルファニデス(マサチューセッツ工科大学)が全体総括を行った。


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