金融研究 第37巻第2号 (2018年4月発行)

ワークショップ「債務契約における会計情報の役割」の模様

日本銀行金融研究所では、企業会計に関する研究の一環として、2017年3月21日、「債務契約における会計情報の役割」をテーマにワークショップ(座長:桜井久勝・関西学院大学教授)を開催した。
債務契約の締結や履行において、会計情報が重要な役割を担っている中、IFRS適用企業の増加に象徴されるように、昨今では会計基準の国際的な調和が進展している。このため、会計情報の役割をよりグローバルな観点から考えていくということの重要性が高まっていると考えられる。本ワークショップでは、債務契約と会計情報の関係を理論的、実証的に検証し、債務契約における会計情報の役割や意義を改めて検討することを目的とした。また、その際には、コーポレート・ガバナンスのあり方等、金融、経済面におけるさまざまな制度的な要因を考える観点から、会計のみならず、法律、経済、ファイナンスといった分野にまたがる学際的な視点、さらには、実際の企業活動の中で会計情報を作成、利用する際の実務的な目線も踏まえた、多角的な議論を行った。

キーワード:債務契約、会計情報の事前的役割、会計情報の事後的役割、会計情報の質、IFRS、メインバンク、財務制限条項


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