ディスカッションペーパーシリーズ(日本語版) 2019-J-16

日本銀行による景気判断のトーン分析

風戸正行、黒崎哲夫、五島圭一

本研究は、2008~17年を対象に、日本銀行による景気判断のトーンと金融市場における金融政策予想の関係を分析している。深層学習モデルに基づくテキスト分析の手法を用いて、金融政策決定会合後の総裁記者会見における景気判断トーンを定量化したうえで、それを既往情報による成分と付加情報による成分(トーン・ショック)に分解している。オーバーナイト・インデックス・スワップレートのボラティリティを、同ショックを含む諸変数に回帰したところ、正のトーン・ショックが生じると、黒田総裁就任以降においては、同ボラティリティが低下することが確認された。

キーワード:中央銀行コミュニケーション、金融政策、総裁定例記者会見、トーン・ショック、テキスト分析、深層学習モデル


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