ディスカッションペーパーシリーズ(日本語版) 2004-J-25

東京国際通貨法セミナーの模様
「21世紀における通貨法概念の再構築(Redefining the Concept of Lex Monetae for the 21st Century ―International Monetary Obligations and Payment Systems―)」

曽野和明、神田秀樹

 本稿は、2004年4月1日に東京(日本銀行会議室)で開催された国際通貨法セミナーの模様を紹介するものである。
 本セミナーは、国際法協会・国際通貨法委員会(The Committee on International Monetary Law of the International Law Association:MOCOMILA)と日本銀行が共同で開催したものであり、MOCOMILAメンバーのほか、国内の学者・弁護士および日本銀行関係者が参加した。国際法協会(ILA)は、法学者、法曹実務家をメンバーとする国際学術団体であり、その下部組織である国際通貨法委員会(MOCOMILA)は、通貨・金融関連法を担当している。本稿の筆者である曽野および神田はMOCOMILAの日本メンバーである。
 本セミナーのテーマは、通貨の発行・流通の実態やこれを取り巻く環境が大きく変化してきている中で、通貨に関する伝統的な法概念や法原理はどの程度有効性を維持し得ているのか、という問題意識に基づき、通貨を巡る法的・制度的論点を検討して、21世紀にふさわしい通貨法概念の再構築を図ろうというものである。本セミナーでは、MOCOMILAメンバーによる報告と、これを受けての活発な議論が展開された。本稿では、これらの報告および討議の概要を紹介している。

キーワード:通貨法、lex monetae、通貨、法貨、ドル化、管轄権、通貨主権


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