情報セキュリティ・セミナー
「検証可能な信頼へ~デジタル社会におけるトラスト形成を考える~」

情報セキュリティ・セミナー「検証可能な信頼へ~デジタル社会におけるトラスト形成を考える~」

情報技術研究センターでは、12月12日(金)、「検証可能な信頼へ~デジタル社会におけるトラスト形成を考える~」をテーマとして、情報セキュリティ・セミナーを開催しました。

デジタル化の進展は、社会活動の利便性や効率性を向上させる一方で、従来のセキュリティ対策の枠組みでは対応しきれない新たな課題も生み出しています。金融分野では、多様なデジタルサービスの提供に伴い、フィッシング詐欺やなりすましによる不正取引など、通信の信頼性に起因するリスクへの対応が喫緊の課題となっています。安全なデジタル取引を実現するためには、取引相手が本人であることや通信内容が改竄されていないことが検証できる仕組みと、その仕組みが確実に機能することへの信頼―トラスト―が不可欠です。では、このトラストの形成には、今どのような視点が求められるのでしょうか。本セミナーでは、デジタル社会におけるトラストの考え方、およびトラスト形成に向けた最新の研究アプローチについて、トラスト研究を専門とする研究者をお招きしてご講演いただきました。

1.日時および開催形態

  • (1) 日時

    12月12日(金) 15:30-16:30

  • (2) 開催形態

    オンライン開催(Cisco Webex Webinarsを利用)

2.講演概要

  • 島岡政基 氏(セコム株式会社IS研究所・主幹研究員)
    (講演資料)[3,303 KB PDF]

    概要:デジタル社会では、顔の見えない相手との取引や生成AIによる偽装が日常化し、取引の安全性を確保するうえで、従来の仕組みだけでは対応できない課題が急増しています。本講演では、高度で複雑な技術の存在を前提としたうえで、取引の安全性を支える仕組みとそれが機能することに対する人々の信頼―トラスト―の形成に不可欠な「検証可能性」の重要性を論じるとともに、トラスト研究におけるアプローチの多様化について概観します。また、物理空間とサイバー空間の結節点としてのハードウェアセキュリティにも焦点を当てます。具体的には、ハードウェアにおける物理的に隔離されたセキュアなデータ処理領域であるTEE(Trusted Execution Environment)を用いて、PCやスマートフォンといったデバイスの状態や振る舞いを遠隔から検証・保証する仕組みを紹介し、TEEがトラスト形成における検証可能性にどのように寄与するかを紹介します。

3.照会先

日本銀行金融研究所情報技術研究センター
E-mail:citecs(at)boj.or.jp(メールアドレスの(at)は@に置き換えてください)