情報セキュリティ・セミナーを開催しました
2022年10月31日
最終更新日:2022年12月12日
日本銀行金融研究所
スマートフォンを利用した金融サービス、例えばインターネットバンキングでは、スマートフォン内蔵のカメラにより撮影した顔画像や発声音などによる生体認証方式が採用されており、口座保有者本人であることを確認する手段として導入が進んでいます。また、近年では、銀行口座開設時においても、従来の対面/郵送による方法に代わって、オンラインでの本人確認(eKYC:electronic Know Your Customer)が行われるようになってきました。
こうした非対面での生体認証方式は、スマートフォン内蔵のカメラやマイクによって実行できるなど、使い勝手がよい反面、撮影された画像などが被認証者本人のものであることの確認が必ずしも容易でなく、なりすましのリスクが高いという側面もあります。最近では、深層学習によって顔画像や音声データなどを合成する技術(ディープフェイク)が登場し、それを用いて顔画像などを偽造する攻撃や対策手法に関する研究が盛んになってきています。 そこで、本セミナーでは、生体認証におけるディープフェイクの脅威と対策について、国内外における最新の研究動向をご紹介いたしました。
1.日時および開催形態
(1) 日 時:
11月22日(火) 10:00-11:30
(2) 開催形態:
オンライン開催(Cisco Webex Webinars を利用)
2.プログラム
・講演1
(10:00-10:45)
(10:00-10:45)
:
講師
:
菅 和聖 (日本銀行 金融研究所 情報技術研究センター 企画役)
概要
:
本講演では、ディープフェイクの概要とともに、本年8月に開催されたUSENIX Security Symposium 2022での発表論文を中心に、ディープフェイクによるなりすましの可能性に関する研究事例とそのインプリケーションをご紹介しました。
・講演2
(10:45-11:30)
(10:45-11:30)
:
講師
:
川名 のん 氏(株式会社日立製作所 研究開発グループ サービスシステムイノベーションセンタ デジタルエコノミー研究部 企画員)
概要
:
本講演では、運転免許証の画像と顔画像を用いて本人確認を行う実験用eKYCシステムを構築し、ディープフェイクによるなりすましの可能性に関する実験結果をご紹介するとともに、その対策のあり方についてご説明しました。
講演資料の著作権は、講演者に属します。資料の配付やご利用の際には、以下の照会先までご一報ください。
3.照会先
日本銀行金融研究所情報技術研究センター
E-mail:citecs(at)boj.or.jp(メールアドレスの(at)は@に置き換えてください)