日本銀行金融研究所は、2017年3月9日、「新たな金融サービスを支える高機能暗号:セキュリティと利便性の両立に向けて」をテーマとして第18回情報セキュリティ・シンポジウムを開催した。今回のシンポジウムには、情報セキュリティ技術にかかわる金融機関の実務者や官公庁関係者、暗号学者、システム開発・運用に携わる実務者や技術者等、約100名が参加した。今回のシンポジウムでは、主要な高機能暗号である検索可能暗号、準同型暗号、属性ベース暗号について取り上げ、それらの技術の理解促進のために理論と実装の観点から講演を行った。また、「金融分野での高機能暗号の活用に向けて」と題したパネル・ディスカッションを行った。本稿では、今回のシンポジウムを構成するキーノート・スピーチ、講演、パネル・ディスカッションの概要を紹介する。
キーワード:検索可能暗号、高機能暗号、準同型暗号、属性ベース暗号
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