金融研究 第25巻別冊2号 (2006年10月発行)

銀行における流動性預金の現在価値と金利リスクの計測:先行研究のサーベイと実際のデータを用いた分析

青野 和彦

 本稿では、銀行が受け入れている流動性預金(要求払預金)の現在価値の算出方法に関する先行研究をサーベイするとともに、実際のデータを用いて、流動性預金の現在価値や金利リスクを算出し、流動性預金の金利リスク計測の実務的手法を考察する。
 具体的には、まず、流動性預金の現在価値を算出する方法を提案した幾つかの先行研究を取り上げ、それらで展開されている将来の預金額、預金金利および市場金利を記述するモデルと、モデルに基づく流動性預金の現在価値の算出方法の概要を解説する。
 次に、先行研究のモデルから代表的なモデルを採用し、実際の預金額や預金金利等のヒストリカル・データを使って、モデルのパラメータを推定するとともに、モデルの表現力をみる。そのうえで、流動性預金の現在価値およびその金利感応度を求める。また、金利リスク管理手法の1つであるシナリオ分析を行う。さらに、流動性預金の滞留分であるコア預金の現在価値および金利感応度を求める手法を解説したうえで、その手法を実際のデータに適用する。

キーワード:流動性預金、コア預金、預金価値、金利更改期、金利感応度


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