本稿は、通貨、短期金利、及び、スケール変数間の関係について考察する。本稿は、M1、要求払預金、現金通貨の3つの通貨集計量について分析する。県別の横断面データからは、要求払預金の所得弾力性について、正で1に近い安定した推計値が得られる。本稿では、この横断面データから得られた所得弾力性を先験的制約として、時系列データからM1と要求払預金の流通速度に対するダブル・ログ型の金利弾力性を推計する。
キーワード:ゼロ金利政策、通貨需要
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