金融研究 第22巻第3号 (2003年9月発行)

予備的動機と待ちのオプション:
わが国のマクロ家計貯蓄データによる検証

齊藤 誠、白塚 重典

 本稿では、Epstein[1980]の示した不確実性下での貯蓄動機に関する理論的含意をもとに、わが国のマクロ家計貯蓄データを使って、予備的動機と待ちのオプションのいずれの貯蓄動機が支配的かを実証的に検証した。前者の貯蓄動機はリスクの大きさに起因する一方、後者の動機は将来における不確実性の解消によって促される。実証結果からは、1980年代以降の貯蓄動機は、予備的動機とより整合的であることが示されるが、1990年代については、待ちのオプションとしての貯蓄を支持する結果も見出される。

キーワード:予備的貯蓄、待ちのオプション、柔軟性、リスク、不確実性の解消


掲載論文等の内容や意見は、執筆者個人に属し、日本銀行あるいは金融研究所の公式見解を示すものではありません。

Copyright © 2003 Bank of Japan All Rights Reserved. 注意事項

ホーム