ディスカッションペーパーシリーズ(日本語版) 2019-J-8

金融規制の効率性と透明性:米国における金融規制の見直しを題材に

平良耕作

リーマン・ショックを発端とする金融危機以降、米国においては、いわゆるドッド=フランク法の施行等により、金融システムの安定を確保するため、規制・監督面での強化が図られてきた。もっとも、最近では、これまでの規制強化の動きに対する見直しが提言されているほか、その一部については法改正等が行われている。こうした提言では、規制の効率性や透明性確保の観点から、費用便益分析(cost benefit analysis)の実施や規制枠組みの公表のあり方の見直しが論じられている。本稿では、米国の行政法規や金融危機以降に導入された米国独自の金融規制を概観したうえで、同規制の見直しに向けた提言等を整理することを通じ、わが国の金融規制のあり方を考える際の示唆を得る。

キーワード:金融規制、効率性、透明性、費用便益分析、パブリックコメント、規制枠組みの公表


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