ディスカッションペーパーシリーズ(日本語版) 2010-J-9

金融危機時における資産価格変動の相互依存関係:コピュラに基づく評価

新谷 幸平、山田 哲也、吉羽 要直

 本稿では、複数の変量間の関係を表現するコピュラを用いて、資産価格変動の相互依存構造に関する分析を行う。具体的には、コピュラの基本概念を整理したうえで、まず、主要国の株価指数を対象に収益率分布の相互依存関係を分析し、データへの適合度の高いコピュラの種類を実証的に調べる。次に、コピュラを用いてCDOの信用スプレッドを評価する。特に、実務上用いられることが多い正規コピュラ以外のコピュラも用いてCDO評価を行い、コピュラの種類の違いが評価結果に及ぼす影響を考察する。分析対象としては、通常のCDOと、その一部のトランシェから再証券化を行ったCDOスクエアードを扱う。これらの分析の結果、ポートフォリオのリスク管理やCDO評価においては、金融危機の可能性を考慮するならば、下方に裾依存性の強いコピュラを用いてモデル化を行う必要性が高いことが確認された。

キーワード:コピュラ、多変量分布、裾依存性、CDO


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