各課の活動

経済ファイナンス研究課

経済研究グループ

当グループでは、経済学的観点からの研究を主に担当しています。具体的には、物価・賃金の変動メカニズムや予想物価上昇率の形成プロセス、非伝統的金融政策の効果、景気循環や経済成長など幅広い論点について、金融政策運営やマクロ経済メカニズムの理解に資する研究を行っています。また、国際コンファランスを開催し、中央銀行が直面する重要な課題について、内外学界をリードする著名な学者や、海外中央銀行・国際機関のエコノミストとともに議論を行っています。
研究成果はディスカッションペーパー・シリーズおよび金融研究・MES等を通じて公表しているほか、客員研究員の招聘、セミナーの開催、学会への参加等を通じ、国内外の学界や実務界、海外中央銀行等との交流強化にも取り組んでいます。この点は、研究を担当する各グループとも同様です。

ファイナンス研究グループ

当グループでは、ファイナンス理論的観点からの研究を主に担当しています。具体的には、金融技術の変化が金融機関経営に及ぼす影響や金融規制の在り方、国際金融市場の変動メカニズムなど、幅広い論点から金融システムおよび金融市場の安定に資する研究に取り組むとともに、人工知能やビッグデータ解析など新しい分析技術の活用にも取り組んでいます。また、ファイナンス・ワークショップを開催し、当グループの研究成果も題材にしつつ、最先端のトピックについて研究者や実務家と議論を行っています。

制度基盤研究課

法制度研究グループ

当グループでは、法制度的観点からの研究を主に担当しています。具体的には、金融取引に関する法制、金融規制・監督法制、経済環境や企業行動に影響し得る法制度等についての研究を行っています。また、学者や実務家（弁護士等）をメンバーに迎え、金融研究所が事務局として開催する法律問題研究会では、金融のデジタル化を巡る法律問題をはじめ、金融・経済に関連する様々な法律問題をテーマに取り上げ、議論した成果を報告書として公表しています。

会計研究グループ

当グループでは、会計的観点からの研究を主に担当しています。具体的には、財務会計を中心とする内外会計基準・制度やそれらが会計情報利用者や企業行動にもたらす影響等について、会計ワークショップの開催等を通じて研究を行っています。

情報技術研究センター（CITECS＜サイテックス＞： Center for Information Technology Studies ）

情報技術研究センターは、2005年4月1日付けで設立されました。金融業界や日本銀行が情報化社会において直面する新たな課題に適切に対処していくことをサポートするために、情報セキュリティ技術やデジタルトランスフォーメーションに関する研究、金融業界内の重要情報インフラ保護の体制整備の支援といった役割を担うことを目的としています。

情報技術研究グループ

当グループでは、情報技術的観点からの研究を主に担当しています。具体的には、機械学習システムにおける脆弱性と対策、暗号アルゴリズムの安全性評価、小口電子決済手段のセキュリティ、および量子コンピュータによる暗号への潜在的な影響に関する研究などを行っています。また、情報セキュリティ・シンポジウムを開催し、学界・実務界・政府関係機関と最先端のトピックについて議論を行っています。

デジタルトランスフォーメーション研究グループ

当グループでは、デジタルトランスフォーメーション（DX）の中央銀行サービス等への活用に向けた研究を主に担当しています。具体的には、国際的な技術共有の枠組みなどを通じて、海外中央銀行・国際機関と連携しながら、中央銀行サービスの高度化に資するDXの活用に向けた研究などを行っています。

歴史研究課

アーカイブグループ

当グループでは、金融および経済に関する歴史的資料の収集、保存および公開を主に担当しています。具体的には、日本銀行内の各部署等から歴史的公文を受け入れるほか、資料保存対応として、劣化が著しい紙資料について修復や複製マイクロフィルムの作製、長期保存用ディスク（DVD）への収録等を行っています。このほか、一般からのこれら歴史的資料の利用請求に対応し、利用決定を行っています。

貨幣博物館グループ

当グループでは、金融および経済に関する歴史的資料のうち貸幣関係資料の収集、整理・調査研究、保存および公開を主に担当しています。貨幣博物館は、2015年11月21日、リニューアルオープンしました。日本貨幣史に関する常設展示では、お金とはどのようなものか、お金がどのようにして生まれ、使われてきたのか、そしてお金の価値を安定させることがなぜ大切なのか、といったことを考える材料を、さまざまなかたちで提示しています。学界の最新の研究成果を踏まえた、わかりやすく楽しく学べる展示は幅広い来館者層にご好評を頂いています。

金融史研究グループ

当グループでは、歴史的観点からの研究を主に担当しています。具体的には、アーカイブ資料等を適宜活用しつつ、中央銀行の政策対応に関する歴史研究をはじめ、幅広い観点から金融史・貨幣史に関する研究を行っています。