金融研究第18巻第1号(1999年3月発行)
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会計ワークショップの模様
−企業会計情報:その有用性と課題の再検討−

 ここ数年わが国では、金融システムの改革の一環として、金融商品の時価評価、連結財務諸表の改訂、キャッシュフロー計算書の導入等、企業会計制度の充実・見直しが急ピッチで進められている。こうした動きは、情報化・国際化・自由化の中で大きな変革を遂げている金融・資本市場に対応したものであり、特に会計制度における自己責任原則の確立およびその前提としての情報開示の充実に対する要求の高まりをその背景としている。しかしながら、一連の改革を進めるに当たっては、海外諸制度との調和が要求される一方で、制度改革に伴い新たに導入される会計情報に関して実証分析等に基づく有用性の検討が十分に行われてきていないのではないかとの指摘もなされている。
 こうした状況を踏まえ、日本銀行金融研究所では、1998年9月21日、「企業会計情報:その有用性と課題の再検討」と題するワークショップを開催した。本ワークショップは、そもそも企業会計の有用性とは何かとの基本にまで溯って検討するとともに、これまでわが国の会計研究では必ずしも積極的に利用されてこなかった実証分析が、企業会計情報の有用性を検証していく上で、どの程度有効な手段であるかといった点にも焦点を当てた。当日は、会計学者のみならず、会計士、経済学者、格付機関のアナリスト等の幅広い分野からの参加を得、学際的かつ活発な討論が行われた。
 本稿は、同ワークショップにおける2つの報告論文、コメント、リジョインダー、および全体討論の模様をまとめたものである。


本稿で示されている意見は、日本銀行あるいは金融研究所の公式見解を示すものではありません。

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