金融研究第16巻第2号(1997年6月発行)
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金融研究会「日本の貨幣・金融史を考える〜古代の貨幣および
中世から近世への移行に伴う貨幣の変容を中心として」の模様

 本稿は、平成9年1月7日に金融研究所が開催した金融研究会における報告および討議の模様をとりまとめたものである。この研究会は、分析の対象とする時代を「古代」ならびに「中世から近世への移行期」に絞り、それぞれの時代における貨幣の性格、その変容などについて、幅広い分野の専門家による意見交換を目的として開催された。研究会は以下の2つのセッションに分けて行われた。
 まず、第1セッションでは、古代の貨幣(皇朝十二銭)を対象として実施された、非破壊分析という理化学的手法から得られた分析結果に基づき、皇朝十二銭の化学組成ならびに貨幣素材の入手経路や鋳造技術の変遷に関する報告が行われた後、そうした理化学的分析結果の貨幣史的意味づけなどをめぐる討議が行われた。
 次に第2セッションでは、中世から近世への移行期における貨幣の変容を探るために、(1)中世においていかなる信用取引手段が存在し、また、それらがどのような発展・衰退を遂げたか、(2)銭から米への支払い手段の変容が具体的にどのように現れたか、(3)近世初期に発生した私札を貨幣史のうえにどのように位置づけるか、といった論点に関する基調報告が行われ、それに続く一般討議の場においては、各論点に沿って、活発な議論が展開された。


本稿で示されている意見は、日本銀行あるいは金融研究所の公式見解を示すものではありません。

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