金融研究第15巻第5号(1996年12月発行)
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ワークショップ「江戸時代における藩札の流通実態」の模様

 本論文は、日本銀行金融研究所が1996年9月4日に開催した標記ワークショップでの報告・討議の模様を取りまとめたものである。
 当研究所では、山口和雄東京大学名誉教授の指導のもと、地方在住の貨幣・金融史研究家に全国諸藩の藩札の流通実態に関する研究を委託してきた。今回のワークショップでは、そうした委託研究の成果を総括した基調報告(鹿野嘉昭「委託研究からみた藩札の流通実態」<本ホームページに別途掲載>)を当研究所が行った後、(1) 藩札の発行理由、(2) 幕府の貨幣高権と藩札発行との関係、(3) 藩札流通の背景、(4) 国際比較からみた藩札の日本的特徴など、江戸期幣制における藩札の性格・役割と経済史的意義をめぐり、さまざまな議論が展開された。
 これらの議論を通して、中世から近世、近世から近代への連続性・非連続性の問題をさらに掘り下げて分析するためにも、通貨制度や決済システムといった切り口から藩札の歴史をとらえ直すことの重要性があらためて認識された。


本稿の内容や意見は、日本銀行あるいは金融研究所の公式見解を示すものではありません。

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