小分銅 来歴

日本銀行は、貨幣博物館で保存してきた貨幣コレクションのほかに、約100年前に民間から古金銀貨を買入れ、貴金属地金として多数所有してきました。
当時、日露戦争(1904~5<明治37~8>年)の戦費調達のため巨額の外債が発行され、金本位制度のもとで正貨準備の蓄積が急務となりました。そのため日本銀行は金銀地金を積極的に買入れました。
民間でも有力者が日露戦争勃発を機に正貨準備の充実を唱えるところとなり、大判・小判など古金銀貨の買入れを求める篤志家が少なくありませんでした。当館所蔵の小分銅(分銅金)は、そうしたなかで尾張徳川家より買入れたものです。

概要

凡例・計測データ