貨幣博物館 常設展示図録
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memo901947年フランス革命政府が乱発した紙幣は価値が急落し、受け取りを拒否されることもあった。1,000,000,000,000,000,000,000ペンゴ(10垓:10億兆)第二次世界大戦後、破局的なインフレに見舞われ、1946年8月には旧通貨4×1029ペンゴが新通貨の1フォリントと交換された。 近代日本銀行券 A十銭券10 Sen Bank of Japan Noteハンガリー1947年18世紀末1946年渋谷のヤミ市の様子 白根記念渋谷区郷土博物館・文学館蔵1953年末に銭・厘単位の貨幣は通用停止となった。政府紙幣 B五十銭紙幣50 Sen Government Noteドイツ1923年ドイツ緊急紙幣1948年1910〜1920年代100,000,000,000,000マルク(100兆)第一次世界大戦後、紙幣価値が急落し、100兆マルク紙幣も発行された。第一次世界大戦中から戦後にかけてインフレが進行するなかで、各地の自治体などが独自に紙幣を発行した。戦時中に金属の不足から紙幣として発行されるようになった円未満のお金は、戦後再び金属貨幣として発行された。しかし、金属の不足が続いたことなどから、紙幣も発行された。五十銭黄銅貨50 Sen(Brass)フランス(アッシニア紙幣)戦争や政治体制の混乱などを契機として、急激なインフレが発生した時期に発行された世界各地の紙幣。戦後の混乱の中でお金の価値は下がり続け、同額のお金で買える物が日に日に減っていった。戦後、配給の不足を補うために都市に住む人々はヤミ市を利用した。ヤミ市などでは先行きもお金の価値が下がることを予想した売り手が、お金の受け取りを拒否することもあった。戦後の小額貨幣 円未満の単位のお金お金の価値の下落とヤミ市世界のインフレと紙幣

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