貨幣博物館 常設展示図録
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早■■道■■江戸時代煙草入れや印籠のように腰にさげた。鐔■■型貨幣入れ江戸時代刀の鐔のようにみえるが、中に一分金などを入れることができる。脇■■差■■型貨幣入れ江戸時代脇差のようにみえるが、小型の金貨・銀貨などが入るように工夫されている。中が箱状になっているものなど、さまざまなつくりのものがある。topicゆるやかなお金の統一 63旅人は、高額の金貨・銀貨と通常の支払いに使う銭貨を分けて持つなど、盗難に備えた。成田山新勝寺(現・千葉県)へ向かう旅人が、銭貨を束ねた紐(さし)から銭貨を落とした場面。「道中入用帳」江戸時代後期3日間の旅での出費が記録されている。1日目に一分金を銭1貫300文に、2日目に二朱銀を銭648文に両替している。「成田山参詣小金ヶ原之図」The Travel Fad Among Commoners: Payments Recorded in "Travel Diaries"江戸時代の旅では、主に銭貨が支払いに使われた。人々は、道中で必要な銭貨を出発の時から持ち歩くのではなく、軽くてかさばらない金貨・銀貨で持ち、途中で少しずつ銭貨に両替しながら旅をした。また、盗難などの危険を避けるため、お金は目立たないようにして持ち歩かれた。「道中日記」江戸時代後期江戸時代、旅人は道中の日々の支払いを日記につけた。支払いだけではなく、旅で見聞きしたさまざまなことを記した日記もある。旅の支払い旅でお金を持ち歩く庶民の旅ブーム  「道中日記」にみる支払い 

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