貨幣博物館 常設展示図録
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 近代808にちぎん誕生日本銀行の設立と日本銀行券の発行The Founding of the Bank of Japan日本銀行券の発行The Earliest Bank of Japan Notes882(明治15)年、日本銀行が設立された。日本銀行は、各地に設立されていた民間銀行をひとつのネットワークとして結びつけるとともに、銀行券を発行して紙幣の発行を一元的に行い、お金の価値を安定させる役割を担うこととなった。1日本銀行は開業後すぐには銀行券を発行せず、政府とともに、過剰となっていた政府紙幣や国立銀行紙幣の回収事務を行い、また民間銀行とのネットワークづくりを進めた。開業当初の日本銀行日本銀行は、紙幣価値が回復した1885(明治18)年に最初の日本銀行券を発行した。最初の日本銀行券は、銀貨との兌換が保証された「兌換銀券」であった。日本銀行券の発行開始最初の日本銀行券大黒の像が描かれ、「大黒札」とよばれた。「永代橋際日本銀行の雪」開業時の日本銀行の建物The Bank of Japan Building in Its Early Days日本銀行は、1882年10月に永代橋際(現・日本橋箱崎町)にある洋風の煉瓦づくりの建物を本店として開業した。この建物はその前年に北海道開拓使の物産売捌所として建築され、開拓使が1882年に廃止されるまで使用されていた。◆日本銀行の役割日本銀行設立に際して松方正義大蔵卿は、次のように述べている。・中央銀行を創立する理由は金融の流れを円滑にすることである。・一国の経済の中で金融が果たす役割は、あたかも人間の体の中を血液が循環して手足の動きを助けるようなものである。・中央銀行は経済に「お金」という血液を送る心臓のような存在である。原寸

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