貨幣博物館 常設展示図録
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 近代66幕末開港の影響The Impact of the Opening of the Treaty Ports港により海外との本格的な貿易が始まった。当初、国内では海外より金が割安となっていたことから、金貨が海外へ流出した。開港直後には輸出品の値段が上がり、さらに幕末にかけて、激しいインフレ(物価上昇)が起こった。開1幕末開港金貨の流出と物価の高騰Outflows of Gold Coins and Price Inflation金貨の流出は、当時の日本の金銀比価が約1:5であったのに対し、外国の金銀比価が約1:15であったことにより起こった。外国商人は日本で4枚の洋銀を一分銀に交換し、さらに小判に交換し海外へ持ち出せば、洋銀12枚を得られた。金貨流出のカラクリ幕末の物価上昇を風刺した錦絵A Woodblock Print Depicting Price Ination値上がりした商品を人々が木の上からおろそうとしている。1858(安政5)年、江戸幕府はアメリカ、オランダ、ロシア、イギリス、フランスの5ヶ国と修好通商条約を結んだ。不平等条約として知られ、貨幣についても日本にとって不利な条約であった。不平等条約における貨幣についての条項一分銀4枚(4分)=小判1枚(1両)と交換可能洋銀1枚(1ドル)=一分銀3枚(3分)と交換可能日本の金貨を海外で洋銀に交換洋銀を日本へ持ち込み日本の銀貨と交換日本国内で銀貨を金貨に交換天保一分銀12枚洋銀4枚天保小判3枚洋銀12枚小判1枚(1両)=洋銀4枚(4ドル)と交換可能===『亜墨利加国条約並税則』「樹上商易諸物引下図」

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