貨幣博物館 常設展示図録
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ゆるやかなお金の統一 61掛け売りは現金販売よりも値段が高くなることが多かった。また実際の値段より高く付けられた値段のことを「掛け値」といった。掛け売りをしないで現金で売り、掛け値ではなく定価で売ることを「現金(銀)掛け値なし」といった。商いの方法 「現金掛け値なし」とは?商いと大福帳「付け」で買った顧客に商品を売った店ではその内容を帳簿(大福帳)に「掛け」売りとして記入し、盆暮れなどに、その帳簿をもとに代金を回収した。商人同士でも同じような方法により、売買の決済を行った。「げんきんかけねなし」の 看板を掲げた呉服屋Kimono Shop’s Sign “No Surcharge on Cash Sales”呉服屋では誰でも同じ価格で現金で品物が買える「現金掛け値なし」の販売方法が宣伝文句となり、看板に書かれた。「現金無懸直」江戸時代の12ヶ月の風俗を描いた絵画。12月の場面は、大福帳を持った掛け金取り(集金人)が描かれている。「月次風俗諸職図屏風」堺市博物館蔵「十二ヶ月風俗図屏風」早稲田大学図書館蔵[大福帳を持って年末に集金してまわる商人] Collecting Bills at the End of the Year「げんきんかけねなし」

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