貨幣博物館 常設展示図録
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 近世58topic藩札用紙の工夫  すかしを入れたり紙に色を付けるなど、偽造を防ぐための工夫がみられる。偽札を防ぐ技術Anti-counterfeiting江戸時代から、紙幣が流通するようになった。紙幣に使う和紙は、破れたり擦り切れたりしにくい丈夫なものが選ばれた。偽造を防ぐために、和紙を漉く工程や版木などにさまざまな工夫が施された。すかしを入れるための道具「簾すだれ」竹ひごを糸で編んだ簾と、生糸で織られた「紗しゃ」でできている。紗には「長」のくずし字の型が取り付けられている。紙を漉いたとき、型の部分の紙が薄くなり、すかしができる。印刷の工夫偽造を防ぐため、版木を分割管理したり、版木に小さな文字を入れたり、さまざまな色のインクを用いるなどの工夫が施された。分割できる版木江戸時代の紙幣の版木には、複数に分割されたものもあった。別々の人が版木を管理することで、偽造される危険性を減らした。因幡鳥取藩札多色刷りにして、偽造を防止している。摂津尼崎藩札 版木伊予大洲藩札まねしにくい、特殊な文字が使われている。長門長府藩札裏から光をあてた状態筑後柳川藩札藩名が目立たないように印刷されている。ヤカナハ摂津尼崎藩札隠し文字特殊文字多色刷り

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